2023.5.14
屋根の葺き替えの手順について解説!メリットとデメリットも合わせてご紹介します
「屋根の葺き替え工事を勧められたけれど、工事した方が良いのだろうか」と思われている方もいらっしゃることでしょう。
そもそも葺き替え工事が何か、どうやってするものなのかわからないケースもあるかもしれません。
今回は、屋根の葺き替え工事とその手順、メリットとデメリットについて解説します。
□屋根の葺き替え工事ってなに?
*屋根の葺き替え工事とは
屋根材を古いものから新しいものに取り替える工事のことであり、屋根のリフォーム方法のひとつです。
工事自体は古い屋根をすべてはがし、下地を整えた後に新しい屋根材を設置するため、費用がかかってしまう傾向にあります。
日数に関しても雨が降ると作業を中断する必要があるため、工事期間が想定よりも伸びてしまう可能性があります。
しかし、屋根材がすべて新しくなるために家全体の見た目の改善を期待できます。
屋根材の機能性も新しいものに変えることで向上し、メンテナンスの頻度も少なくなるため、利便性も高まります。
*いつ必要?
塗装工事やカバー工事で屋根の状態を改善できないほど屋根が明らかに脆くなっている場合は、修理として屋根の葺き替え工事が必要です。
葺き替え工事が必要なのは、家が建てられてから長い月日が経って耐用年数を迎えていたり、雨漏りが起きていたり、屋根のひどい劣化が考えられる場合です。
日常生活に支障が出ていたら作業を検討する必要があるでしょう。
工事は雨や風の影響を受けやすく、大掛かりな作業であるため、雨が降りにくく暑すぎない、3月から5月、11月から12月に行うことをおすすめします。
□屋根の葺き替えの手順とは?
屋根の葺き替え工事は7つの工程を経て完了します。
1.足場設置
屋根は高い位置にあるため、まずは足場をつくる必要があります。
足場をつくる際に、周辺にホコリやごみなどが飛ばないための養生シートも同時に張ります。
作業はおおよそ半日で完了します。
2.古い屋根をはがす
古い屋根材をすべてはがします。
アンテナが屋根に設置されていることも多いですが、アンテナは少し浮かせて屋根のみを取り除きます。
3.下地板の設置
下地の上に下地板をさらにはっていきます。
この作業は1時間から3時間かかります。
4.防水シートを敷く
雨漏りしないように防水シートを敷きます。
この作業も1時間から3時間かかります。
5.新しい屋根の設置
雨が入る可能性があるため、板金で隙間を覆いながら新しい屋根を設置します。
屋根や人数の規模によって変動しますが、大体2日から5日かかります。
6.板金と雪止めの設置
完成してから雨漏りが起きないように板金や雪止めの設置を行います。
この作業は1日から3日で終わります。
7.足場解体
足場を解体したら作業完了です。
作業は設置時と同じで半日かかります。
□屋根葺き替えのメリットとデメリット
屋根の葺き替え工事のメリットとデメリットについて詳しく説明します。
*メリット
メリットは主に3つあります。
1.屋根の下地のリフォームも可能
屋根の葺き替え工事は古い屋根材をはがした後に、下地を整えます。
屋根をはがすことで、下地の傷んでいるところや脆くなっているところを発見できます。
下地のリフォームは高圧洗浄やカバー工法では実施できないため、葺き替え工事を行う大きなメリットといえるでしょう。
2.自然災害に負けない屋根になる
葺き替え工事を行うことで屋根の寿命がのびます。
屋根の部分だけでなく下地のリフォームも行っているため、自然災害の際にも壊れたり、雨漏りが起きたりするリスクを抑えられます。
3.地震にも強くなる
屋根が重い場合、家の基礎負担を大きくしてしまっているため地震に弱いです。
しかし、屋根の葺き替えを行うと軽い屋根を設置し直すことが可能であり、地震が起きた際の破損しづらくなります。
*デメリット
デメリットは主に2つあります。
1.費用が高い
屋根材を取り除き、下地を整えて新しい屋根材を設置するには費用がかかります。
それだけでなく廃材処理費や修繕費が追加でかかることから、工事費用は高額です。
また、2004年以前の屋根材にはアスベストと呼ばれる発がん成分の物質が含まれていることが多いため、2004年以前の屋根材の葺き替え工事を行う場合はさらに費用は高くなります。
2.長い工事期間が必要
工事期間は基本的に1週間から2週間かかることが多いです。
先ほども述べた通り、雨が降ると作業を中断する必要があることから2週間よりも長くかかるケースもあります。
工事期間は家への出入りが複雑になるため、長引くと生活に影響を及ぼす可能性もあります。
工事期間が長くなればなるほど、人件費が多くかかり、費用も高くなってしまいます。
□まとめ
屋根の葺き替えは見た目を改善するだけでなく、下地から整えられるため屋根自体を強くします。
自然災害に強い屋根になり、家の寿命も長くなります。
しかし、手間と時間がかかるため費用が高めで、期間もある程度必要です。
雨が降りにくい時期や暑くない時期に工事を始めるなどの工夫をすると良いでしょう。