塗装のひび割れは、放置しておくと内部構造を破損させてしまうため、早急に補修を行う必要があります。
今回は、塗装のひび割れを補修する方法や、そもそもひび割れの原因は何なのかをご紹介します。
こうした情報を事前に把握しておき、塗装を依頼する業者に適切に確認しましょう。
□塗料のひび割れが起こる原因とは?
*塗料の状態
まずは、ひび割れの原因として、塗料の状態によって発生する欠陥が考えられます。
例として挙げられるのは、以下のようなものです。
・薄膜ができる
・ゼリー状になる
・分離、沈降する
1つ目は、塗料に薄膜ができてしまうことです。
塗料を保管する際、確実な密封を行わないと空気が侵入し、塗料の表面が空気に接触してしまいます。
塗料は空気に触れると固体に変化してしまい、その結果表面に薄い膜ができてしまうのです。
2つ目は、塗料がゼリー状になってしまうことです。
塗料の薄膜が進行すると、粘度が次第に高くなり流動性が失われる、いわゆるゲル化という現象が起こります。
ゲル化が進行すると、塗料はゼリー状に変化してしまいます。
3つ目は、分離や沈降してしまうことです。
塗料の保存期間が長くなると顔料と展色剤の分離が起こり、重量のある方が沈殿します。
沈降の程度が大きい場合は、分離や沈降が起こってから撹拌しても再利用できないため、注意が必要です。
*塗装時
塗装時には、天候や施工方法などによってさまざまな欠陥が生じ、それが塗膜のひび割れに繋がります。
特に、塗料が乾く際、表面のみが先に乾燥してしまうと収縮にアクシデントが生じ、ひび割れが発生します。
また、先に塗った塗装が十分に乾ききっていない場合や、後塗する塗料と先に塗った塗料の相性が悪い場合も、ひび割れが発生するため注意が必要です。
□塗料のひび割れの補修方法をご紹介します!
塗料のひび割れの補修方法には、以下のようなものがあります。
・専用補修材による補修
・U-カットによる補修
・エポキシ樹脂注入による補修
専用補修材による補修は、サッシ周りの亀裂に対して行うことが多く、専用の補修材を注入することで行われます。
補修が終わった後は、再度下塗り塗装・中塗り塗装・仕上げ塗装を行います。
U-カットによる補修は、専用のサンダーを使用してU字型にカットする方法です。
U字型にカットした部分をコーキングにより補修し、左官工事を施します。
エポキシ樹脂注入による補修は、主にコンクリート造に対して行われます。
トンネル補修を含め、大規模なひび割れの補修にも使用されることがあります。
□まとめ
今回は、建物外部のひび割れが発生する要因となる欠陥や、ひび割れの補修方法についてご紹介しました。
特に、塗料の保管状態はひび割れに影響することが多いため、確実な保管が行われているかを業者に確認しましょう。